「Google ショッピングに出せば、売上は上がりますか?」
この質問をよくいただきます。
Google ショッピングとは、Google 検索結果の「ショッピング」タブや、画像検索、YouTube、Google マップなどに商品情報を表示できる仕組みです。詳しくは「商品情報」がネットショップの売上を左右する理由で解説していますが、今回は「導入したらどうなるか」という期待値の話をします。
正直にお答えすると、出したからといって、すぐに売上が上がるとは限りません。
でも、それは「やる意味がない」ということではありません。期待の仕方を少し変えると、Googleショッピングとの向き合い方が変わってくると思います。
「出せばすぐ売れる」と期待すると苦しくなる
Google ショッピングを導入するとき、「これで売上が上がるはず」と期待するのは自然なことです。
でも、導入して1ヶ月、2ヶ月経っても、目に見える変化がない。「思ったほど効果がない」「やっても意味なかったのでは」と感じてしまう方もいます。
その気持ちはよく分かります。
ただ、そう感じてしまうのは、Google ショッピングに「広告」や「セール」と同じような即効性を期待しているからかもしれません。
広告を出せば、その分だけ露出が増えます。セールをすれば、価格を下げた分だけ購入されやすくなります。これらは「やった分だけ成果が見えやすい」施策です。
Google ショッピングは、それとは少し性質が異なります。
ただ、だからこそ価値があるとも言えます。
SEO と同じ「長期で積み上げる」もの
Google ショッピングの捉え方として、私は「SEO に近い」と考えています。
SEO という言葉を聞いたことがあるかもしれません。SEO とは、Web サイトという土台を整えて、検索エンジンが理解しやすくする施策です。その結果、検索結果に表示されやすくなり、サイトへのアクセスを増やすことを目的としています。
Google ショッピングもこれと同じです。SEO では「Web サイト」が対象ですが、Google ショッピングでは「商品」や「ショップ」が対象になる。そう置き換えて考えると、分かりやすいかもしれません。
SEO に取り組んだからといって、翌日から検索順位が上がるわけではありませんよね。コンテンツを整え、サイトの信頼性を高め、時間をかけて評価を積み上げていく。そうやって少しずつ検索結果での露出が増えていきます。
Google ショッピングも同じで、商品情報を Google に届けて、検索結果に表示される状態を作る。レビューを集めて信頼性を高める。正しい情報を継続的に更新する。そうやって、Google からの評価を積み上げていくものです。
短期の売上目標ではなく、「表示機会」と「信頼性」を長期で積み上げていく。そう考えると、導入直後に成果が見えなくても、焦らずに取り組めるのではないでしょうか。
競合との相対評価。だから早く始める
もう一つ知っておいていただきたいのは、Google ショッピングでの表示は「競合との相対評価」だということです。
同じような商品を扱っているショップが複数あれば、Google はその中から「どの商品を優先的に表示するか」を判断します。商品情報の質、レビューの数、ショップの信頼性など、さまざまな要素が影響します。
つまり、中途半端に取り組んでも、すでに土台を整えている競合には太刀打ちできないということです。
そして、信頼性やレビューの蓄積には時間がかかります。今日始めて、明日すぐに追いつけるものではありません。
だからこそ、「いつか取り組もう」と先延ばしにするより、思い立ったときに始める方がいい。早く始めた分だけ、積み上げる時間を確保できます。
AI 時代に向けた土台づくり
少し先の話もさせてください。
最近、Google 検索の結果に、AI がまとめた回答が表示されることが増えてきました。検索結果を見ていて、「AI による概要」のような表示を見たことがある方もいるかもしれません。
今後、AI がユーザーの質問に答える中で「この商品がおすすめです」と紹介するケースも増えていくでしょう。
そのとき、AI はどの商品を取り上げるのか。
おそらく、Google に正しく商品情報が登録されていて、レビューや信頼性の評価が高い商品が選ばれやすくなるはずです。逆に言えば、商品情報が整っていなかったり、信頼性が低いショップは、AI の回答に取り上げてもらえない可能性があります。
Google ショッピングへの取り組みは、今の検索結果だけでなく、これからの AI 時代に向けた土台づくりでもあると思っています。
土台があれば、次の施策に進みやすい
最後に、土台を整えるメリットをもう一つお伝えしておきます。
商品情報の土台が整っていれば、ショッピング広告にもスムーズに移行できます。広告を出す際に必要な商品データはすでに揃っているので、「広告を試してみたい」と思ったときにすぐ始められます。
また、Google のルールに準拠して整えた商品情報は、他のプラットフォームでも活用できます。たとえば、Facebook や Instagram を提供する Meta、Pinterest、TikTok などにも商品情報を連携できるサービスがあります。ベースとなる商品情報が整っていれば、それらにも展開しやすくなります。
一度土台を作っておけば、さまざまな施策の起点になる。そう考えると、土台づくりへの投資は決して無駄にはならないはずです。
まとめ
Google ショッピングに出せば売れるようになる……そう期待したくなる気持ちは分かります。
でも、Google ショッピングは「売上を上げる施策」というより、「表示機会と信頼性を積み上げる土台づくり」です。
- SEO と同じように、長期で取り組むもの
- 競合との相対評価なので、早く始めた方が有利
- AI 時代に向けた準備にもなる
- 広告や他のプラットフォームへの展開など、さまざまな施策の起点になる
派手な成果はすぐには出ないかもしれません。でも、土台を整えた人だけが、次のステージに進めると思っています。
まずは、自分のショップの商品が Google でどう表示されているか、確認してみてください。
具体的な確認方法は、別の記事(あなたの商品、Googleで表示されていますか?確認したい3つのポイント)で紹介しています。

